アメリカ留学で学んだ英文エッセイの書き方:リサーチとは何か?

アメリカの大学に留学したら、当然ですが英語で小論文を書く機会がたくさんあります。なお、日本で言う小論文のことを英語ではエッセイ(essay)とかリサーチペーパー(research paper)と言います。特に、日本語でエッセイと言うと、何か自由な形式で自分の考えや物語を書くかのようなイメージがありますが、アメリカでは全く意味が違い、程度の差こそあれあくまでも自身の研究内容を発表することを意味しています。

ちなみに、ブリッジポート大学の語学学校の上級クラスでも、英文エッセイの書き方を学ぶことができます。私も語学学校で初めて、本格的に英文エッセイの書き方を学びました。APAスタイルって何ですか?みたいなところから始まりましたが、最後にはそれなりに体裁の整ったエッセイが書けるようになりました。そこで今回は、英文エッセイの基本的な考え方や書き方について何回かに分けてご紹介したいと思います。

 

なぜ英文エッセイの書き方を学ぶのか?

アメリカに留学して早半年、日々何をしているのかと問われたら、私は「エッセイ書いています」と答えます。大学や学部にもよると思いますが、私が所属するブリッジポート大学の国際政治経済学部は、毎週の宿題でとにかく読ませて書かせます。毎週最低50ページ、場合によっては100ページ分くらいの記事を読み、それを要約してさらに自身のコメントを付け加えたりして期限までに提出するという生活です。

そして、学期末までには必ずリサーチペーパーを提出しなくてはいけません。私は先学期は中国のキリスト教をテーマにして、6000単語以上、文字数で言うと30000文字以上のリサーチペーパーを完成させて提出しました(アメリカでの課題の出し方は、最低「何単語以上」であって、「何文字以上」とか「何ページ以上」ではありません)。そして、教授たちは学生がすでにエッセイの書き方を分かっているものとして課題を出してくるため、基本的な体裁さえ整っていないエッセイを提出したら良い点をもらえません。

つまり、アメリカでの留学生活において、場合によっては英文エッセイがまともに書けるかどうかが、死活問題になることもあるのです。

 

リサーチとは何か?

ではさっそく本題に入っていきたいと思いますが、まずはじめに理解しておくべきことがあります。それは、「リサーチとは何か?」ということです。ただ、リサーチと言う言葉はとても幅広い意味があるので、ここでは逆を考えてみたいと思います。つまり…

 

リサーチとは言えないものは何か?

 

以下に、いくつか代表的な例を書いておきます。言われればそりゃそうだとなるものばかりですが、実際に英文エッセイを書き始めてみると、気づいたらこういうことやっちゃってるよね、というものもあるはずです。ぜひ気を付けてください。

1.単なる情報収集やその比較だけしたもの

➡例:「一番安い新車についての研究」

2.自分に関する情報や経験を述べたもの

➡例:「自分がこれまで、いくらパソコンにお金をかけたかについての研究」

3.すでに行われた他の研究と同じ研究、同じ結論

4.個人的な意見や批評

 

ではここからは、リサーチに必要な要素についてご紹介していきたいと思います。

1.新しい発見

➡例:まだ研究されていないこと、または先行研究を発展させる研究

2.合理的な根拠

➡例:科学実験の結果、歴史的事実、アンケート調査結果

3.検証可能性

➡他者も同じ研究ができる、同じような結果になる

4.事実に対する解釈

➡集めた事実に対する合理的な意義づけ

 

他にも細かくはいろいろありますが、とりあえず上記の内容くらいは抑えておいてください。私は、特に4番目の「解釈」がとても重要だと思っています。

 

英文エッセイに必要な解釈力

事実を集めてくるだけなら、結構すぐにデータは集まってくるのですが、それが何を示唆しているのかと言う解釈の部分で、研究する者の力量が問われてくることになります。ここが、単なる情報収集と研究の最大の違いだと言っても過言ではありません。

皆さんは、「雲、雨、傘」という話を聞いたことがあるでしょうか?例えば今皆さんが外にいたとします。急に空が曇ってきました。皆さんは雨が降るかもしれないと考えます。そこで傘を買いに行きました。話はこれだけなのですが、ここで何が言いたいかと言うと、皆さんは実は「雲」と言う事実を目にしたとき、その事実を「雨が降るかもしれない」と解釈、予測し、「傘を買う」と言う解決策を導き出して、それを実行していたのです。

このような解釈力は、社会人でも必要です。例えば会社の今後の運営方針を検討するときに、日本は人口が減っているという事実を見つけ、日本だけのマーケットでは今後のビジネスは難しくなると解釈し、海外に進出を開始するという解決策を出すと言ったことも考えられます。

英文エッセイでは解決策まで考え付かなくてもいいですが、せめて雲を見たら雨を連想するくらいの解釈力は必要になってくるでしょう。私も語学学校でエッセイを書き始めていたころ、単に集めた情報の羅列だけのエッセイを先生に見せたときに、先生からのツッコミで一番多かったのが「So?」でした。日本語で言えば、「だから何?」と言う感じです。実は、単に情報を並べていくだけでも、エッセイっぽいものが書けてしまうことがあり、それに満足してしまっている自分がいたりします。しかし、見る人が見たらすぐばれてしまうのです。

ということで、今回は英文エッセイの基本的な考え方についてご紹介しました。次回以降から、さらに具体的な書き方についてご紹介していきたいと思います。こうご期待!